Top  > 古今和歌集の部屋  > 作者一覧  > 作者

 36首  
   素性法師 そせいほふし
 
 
   生年   不明    没年   不明
 父   僧正遍照    母   ?

−− 年代考 −−
兄の由性が 841年(承和 八)の生れと言われ、父である遍照は 850年(嘉祥 三)に出家しているので、素性法師の生れは 
840年代と思われる。没年に関しては、909年(延喜 九)十月に 「於御前書御屏風」と 「醍醐天皇御記」にあることから、少なくともその時までは存命であったことがわかる。
800 1 2 3 4 5 6 7 8 9 900

 <<   承均法師
 >>  大輔

巻一  0006  春たてば 花とや見らむ 白雪の かかれる枝に うぐひすの鳴く  春歌上
巻一  0037  よそにのみ あはれとぞ見し 梅の花 あかぬ色かは 折りてなりけり  春歌上
巻一  0047  散ると見て あるべきものを 梅の花 うたて匂ひの 袖にとまれる  春歌上
巻一  0055  見てのみや 人にかたらむ 桜花 手ごとに折りて いへづとにせむ  春歌上
巻一  0056  見渡せば 柳桜を こきまぜて みやこぞ春の 錦なりける  春歌上
巻二  0076  花散らす 風の宿りは 誰か知る 我に教へよ 行きてうらみむ  春歌下
巻二  0092  花の木も 今はほり植ゑじ 春たてば うつろふ色に 人ならひけり  春歌下
巻二  0095  いざ今日は 春の山辺に まじりなむ 暮れなばなげの 花のかげかは  春歌下
巻二  0096  いつまでか 野辺に心の あくがれむ 花し散らずは 千代もへぬべし  春歌下
巻二  0109  こづたへば おのが羽かぜに 散る花を 誰におほせて ここら鳴くらむ  春歌下
巻二  0114  惜しと思ふ 心は糸に よられなむ 散る花ごとに ぬきてとどめむ  春歌下
巻二  0126  おもふどち 春の山辺に うちむれて そことも言はぬ 旅寝してしか  春歌下
巻三  0143  郭公 初声聞けば あぢきなく 主さだまらぬ 恋せらるはた  夏歌
巻三  0144  いそのかみ ふるきみやこの 郭公 声ばかりこそ 昔なりけれ  夏歌
巻四  0181  今宵こむ 人にはあはじ 七夕の 久しきほどに 待ちもこそすれ  秋歌上
巻四  0241  主知らぬ 香こそ匂へれ 秋の野に たが脱ぎかけし 藤ばかまぞも  秋歌上
巻四  0244  我のみや あはれと思はむ きりぎりす 鳴く夕影の 大和撫子  秋歌上
巻五  0273  濡れてほす 山路の菊の 露の間に いつか千歳を 我はへにけむ  秋歌下
巻五  0293  もみぢ葉の 流れてとまる みなとには 紅深き 浪や立つらむ  秋歌下
巻五  0309  もみぢ葉は 袖にこき入れて もていでなむ 秋はかぎりと 見む人のため  秋歌下
巻七  0353  いにしへに ありきあらずは 知らねども 千歳のためし 君にはじめむ  賀歌
巻七  0354  ふして思ひ おきて数ふる 万代は 神ぞ知るらむ 我が君のため  賀歌
巻七  0356  万代を 松にぞ君を 祝ひつる 千歳のかげに 住まむと思へば  賀歌
巻七  0357  春日野に 若菜つみつつ 万代を 祝ふ心は 神ぞ知るらむ  賀歌
巻九  0421  たむけには つづりの袖も 切るべきに 紅葉にあける 神やかへさむ  羇旅歌
巻十一  0470  音にのみ きくの白露 夜はおきて 昼は思ひに あへずけぬべし  恋歌一
巻十二  0555  秋風の 身に寒ければ つれもなき 人をぞたのむ 暮るる夜ごとに  恋歌二
巻十二  0575  はかなくて 夢にも人を 見つる夜は あしたの床ぞ 起きうかりける  恋歌二
巻十四  0691  今こむと 言ひしばかりに 長月の 有明の月を 待ちいでつるかな  恋歌四
巻十四  0714  秋風に 山の木の葉の うつろへば 人の心も いかがとぞ思ふ  恋歌四
巻十四  0722  そこひなき 淵やは騒ぐ 山川の 浅き瀬にこそ あだ浪はたて  恋歌四
巻十五  0799  思ふとも かれなむ人を いかがせむ あかず散りぬる 花とこそ見め  恋歌五
巻十五  0802  忘れ草 何をか種と 思ひしは つれなき人の 心なりけり  恋歌五
巻十六  0830  血の涙 落ちてぞたぎつ 白川は 君が世までの 名にこそありけれ  哀傷歌
巻十八  0947  いづこにか 世をばいとはむ 心こそ 野にも山にも 惑ふべらなれ  雑歌下
巻十九  1012  山吹の 花色衣 主や誰 問へど答へず くちなしにして  雑体