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 30首  
   在原業平 ありはらのなりひら
 
 
   生年   825年(天長 二)    没年   880年(元慶 四) 五十六歳
 父   阿保親王    母   伊都内親王

 在原行平の弟。 在原棟梁と 在原滋春の父。 真名序では「在原中将」と書かれている。相模権守の後に美濃権守になっているがその時期は不明。 父である阿保親王は平城天皇の第一皇子。
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巻一  0053  世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし  春歌上
巻一  0063  今日こずは 明日は雪とぞ 降りなまし 消えずはありとも 花と見ましや  春歌上
巻二  0133  濡れつつぞ しひて折りつる 年の内に 春はいくかも あらじと思へば  春歌下
巻五  0268  植ゑし植ゑば 秋なき時や 咲かざらむ 花こそ散らめ 根さへ枯れめや  秋歌下
巻五  0294  ちはやぶる 神世もきかず 竜田川 唐紅に 水くくるとは  秋歌下
巻七  0349  桜花 散りかひくもれ 老いらくの 来むと言ふなる 道まがふがに  賀歌
巻九  0410  唐衣 きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ  羇旅歌
巻九  0411  名にしおはば いざ言問はむ みやこ鳥 我が思ふ人は ありやなしやと  羇旅歌
巻九  0418  かりくらし 七夕つめに 宿からむ 天の河原に 我はきにけり  羇旅歌
巻十一  0476  見ずもあらず 見もせぬ人の 恋しくは あやなく今日や ながめくらさむ  恋歌一
巻十三  0616  起きもせず 寝もせで夜を 明かしては 春のものとて ながめくらしつ  恋歌三
巻十三  0618  浅みこそ 袖はひつらめ 涙川 身さへ流ると 聞かばたのまむ  恋歌三
巻十三  0622  秋の野に 笹わけし朝の 袖よりも あはでこし夜ぞ ひちまさりける  恋歌三
巻十三  0632  人知れぬ 我がかよひぢの 関守は よひよひごとに うちも寝ななむ  恋歌三
巻十三  0644  寝ぬる夜の 夢をはかなみ まどろめば いやはかなにも なりまさるかな  恋歌三
巻十三  0646  かきくらす 心の闇に 惑ひにき 夢うつつとは 世人さだめよ  恋歌三
巻十四  0705  かずかずに 思ひ思はず とひがたみ 身を知る雨は 降りぞまされる  恋歌四
巻十四  0707  おほぬさと 名にこそたてれ 流れても つひによる瀬は ありてふものを  恋歌四
巻十五  0747  月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ 我が身ひとつは もとの身にして  恋歌五
巻十五  0785  行きかへり 空にのみして ふることは 我がゐる山の 風はやみなり  恋歌五
巻十六  0861  つひにゆく 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを  哀傷歌
巻十七  0868  紫の 色濃き時は めもはるに 野なる草木ぞ 別れざりける  雑歌上
巻十七  0871  大原や をしほの山も 今日こそは 神世のことも 思ひいづらめ  雑歌上
巻十七  0879  おほかたは 月をもめでじ これぞこの つもれば人の 老いとなるもの  雑歌上
巻十七  0884  あかなくに まだきも月の 隠るるか 山の端逃げて 入れずもあらなむ  雑歌上
巻十七  0901  世の中に さらぬ別れの なくもがな 千代もとなげく 人の子のため  雑歌上
巻十七  0923  ぬき乱る 人こそあるらし 白玉の まなくも散るか 袖のせばきに  雑歌上
巻十八  0969  今ぞ知る 苦しきものと 人待たむ 里をばかれず 問ふべかりけり  雑歌下
巻十八  0970  忘れては 夢かとぞ思ふ 思ひきや 雪踏みわけて 君を見むとは  雑歌下
巻十八  0971  年をへて 住みこし里を いでていなば いとど深草 野とやなりなむ  雑歌下

■ 詞書に名前が出てくる歌
巻十三  0617  つれづれの ながめにまさる 涙川 袖のみ濡れて あふよしもなし  恋歌三
巻十三  0645  君やこし 我や行きけむ 思ほえず 夢かうつつか 寝てかさめてか  恋歌三
巻十四  0706  おほぬさの ひくてあまたに なりぬれば 思へどえこそ たのまざりけれ  恋歌四
巻十五  0784  天雲の よそにも人の なりゆくか さすがに目には 見ゆるものから  恋歌五
巻十七  0900  老いぬれば さらぬ別れも ありと言へば いよいよ見まく ほしき君かな  雑歌上

   
 825年  天長 二  生
 845年  承和 十二  左近将監
 847年  承和 十四  一月 蔵人
 849年  嘉祥 二  一月 従五位下
 862年  貞観 四  三月 従五位上
 四月 左兵衛権佐
 864年  貞観 六  三月 右近権少将
 865年  貞観 七  三月 右馬頭
 869年  貞観 十一  一月 正五位下
 873年  貞観 十五  一月 従四位下
 877年  貞観 十九  一月 左近衛権中将
 877年  元慶 元  十一月 従四位上
 878年  元慶 二  一月 相模権守
 879年  元慶 三  十月 蔵人頭
 880年  元慶 四  五月 没 (五十六歳)