| 題しらず | 凡河内躬恒 | |||
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"明けぬめり" の「めり」は推量の助動詞で、視覚からの推測を表わしたり、婉曲に「〜である」ということを言うために使われる。ここでは 「明けてしまったようだ」ということ。この 「めり」を使った歌には次のようなものがある。 |
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| "いづら" という言葉は 874番の藤原敏行の歌や 943番の読人知らずの歌でも使われているが、 "むつごと" という言葉はこの歌でしか使われていない。 "まだつきなくに" で使われている逆接の「なくに」については、19番の歌のページを参照。 "長してふ" の 「〜てふ」という表現を持った歌の一覧は 36番の歌のページを参照。 「秋の夜は長いと言われるがそうでもない」という歌としては、恋歌三に次の小野小町の歌と躬恒の歌が並べられている。 |
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| 636 |
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| また、この誹諧歌は、上記の 636番の歌のページにも引いた万葉集・巻十2303の「秋の夜を 長しと言へど 積もりにし 恋を尽せば 短くありけり」という歌を俗っぽく崩したような感じでもある。 |
| ( 2001/10/25 ) (改 2004/02/18 ) |
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