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       題しらず 藤原興風  
1064   
   身は捨てつ  心をだにも  はふらさじ  つひにはいかが  なると知るべく
          
     
  • はふらさじ ・・・ 離さない、葬り去らせない (はぶる:放る/葬る)
  
この身は捨てたが、心までは離すまい、最後にはいったいどうなるのかを知るために、という歌。

  この歌は、"身を捨つ" と世間から離れて、"つひには" 死に近づくことを詠っているように思える。 「つひに」という言葉からは、861番の「つひにゆく 道とはかねて 聞きしかど」という業平の歌が連想され、最後の様ということでは、次の読人知らずの春歌が思い出される。 「つひに」という言葉を使った歌の一覧は 707番の歌のページを参照。

 
71   
   残りなく  散るぞめでたき  桜花  ありて世の中    はての憂ければ  
     
        また、「身を捨てる」ということを詠った歌としては他に、455番の兵衛(ひょうえ)の「あひくる身をば 捨てぬものから」という 「くるみ」の物名の歌や、雑歌下に置かれている次の躬恒の歌がある。

 
977   
   身を捨てて   ゆきやしにけむ  思ふより  外なるものは  心なりけり
     
         「だにも」という言葉を使った歌の一覧は 79番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/15 )   
(改 2004/03/09 )   
 
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