Top  > 古今和歌集の部屋  > 巻十七

       屏風のゑなる花をよめる 紀貫之  
931   
   咲きそめし  時よりのちは  うちはへて  世は春なれや  色の常なる
          
     
  • うちはへて ・・・ ずっと続いて (うち延へて)
  
咲き始めた後からは、その世界ではずっと春が続いているのか、色がまったく変わらない、という歌。詞書通り、屏風絵の花を詠った歌である。古今和歌集の配列で言えば、一つ前の 930番の歌から屏風絵つながりとなっている。

  この歌では "世は春なれや" と 「なれや」という言葉が使われているが、225番の歌のページで一覧している他の 「〜なれや」とは、その使われている位置が異なっている。 「うちはへて」という言葉が使われている他の歌については 12番の歌のページを参照。

  同じ貫之の、同じ "咲きそめし" ではじまる次の菊の歌を並べて見ると、そちらでは 「咲きそめし」場所から変わったことにより、「うつろふ」とされているのが面白い。

 
280   
   咲きそめし   宿しかはれば  菊の花  色さへにこそ  うつろひにけれ
     

( 2001/11/27 )   
(改 2004/02/04 )   
 
前歌    戻る    次歌