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       寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた 藤原敏行  
559   
   住の江の  岸による浪  よるさへや  夢のかよひぢ  人目よぐらむ
          
     
  • 人目よぐ ・・・ 人目を避ける (避く)
  • かよひぢ ・・・ 通り路
  この歌は百人一首にも採られている歌で、
夜でさえ夢の道で人目を避けているのでしょうか、ということ。 "住の江の 岸による浪" という部分は 「寄る浪」から 「夜」を導くための序詞である。 「さへや」という言葉を使った歌の一覧は 328番の歌のページを参照。 "人目よぐらむ" と推量の助動詞「らむ」を使っていることから、この歌は敏行が女性の立場で詠んだ歌とされる。

  次の小野小町の歌の四句目は 「人目をよくと」となっている伝本もあり、この敏行の歌の内容とよく似ている。

 
656   
   うつつには  さもこそあらめ  夢にさへ    人目をもると   見るがわびしさ
     
        この歌の一つ前の次の歌も敏行の夢路の歌で、そこの「夢のただぢは  うつつならなむ」と、この歌の "夢のかよひぢ  人目よぐらむ" が対応しているようにも見える。

 
558   
   恋わびて  うちぬるなかに  行きかよふ  夢のただぢ は  うつつなら なむ  
     
        「住の江」という言葉を使った歌の一覧は 360番の歌のページを参照。

 
( 2001/09/20 )   
(改 2004/02/10 )   
 
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