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       題しらず 読人知らず  
1023   
   枕より  あとより恋の  せめくれば  せむ方なみぞ  床なかにをる
          
     
  • せむ方なみ ・・・ どうしようもないので (為む方なし)
  • 床なか ・・・ 寝床の真ん中
  • あと ・・・ 足 (跡)
  
枕の方からも足の方からも恋が迫ってくるので、しかたがないので寝床の真中にいる、という歌。
最後の "をる" は、「ぞ」の係り結びによる 「居り」の連体形。(眠れないので)座っている、という感じか。古今和歌集の配列で言えば、続く 1024番の歌の「たてれをれども なき心地かな」という部分につながってゆく。

  "せむ方なみ" は、「為む方+なし」の 「なし」という形容詞の語感に理由を表す接尾語「み」がついたかたちである。 「名詞+形容詞の語幹+み」という表現を使った歌の一覧は 50番の歌のページを、「方」という言葉を使った歌の一覧は 201番の歌のページを参照。

  また、この "為む方なみに" とほぼ同じ表現としては、1001番の読人知らずの長歌に「せむすべなみに 庭にいでて」というものがある。歌の調べとしては、 "せめくれば" と "せむ方" の部分でリズムを作っている。

 
( 2001/12/05 )   
(改 2004/03/09 )   
 
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