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       つかさとけて侍りける時よめる 平貞文  
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   ありはてぬ  命待つ間の  ほどばかり  うきことしげく  思はずもがな
          
     
  • ありはてぬ ・・・ ずっと生き続けられるわけではない
  
ずっと続くわけでもないこの命が絶えるのを待つ間ぐらいは、嫌なことで頭をいっぱいにしたくないものだが、という歌。表現としては "命待つ間の ほどばかり" というフレーズが印象的である。

   "うきことしげく" までのところで予想される厭世的な結びを最後の句でひっくり返すかたちになっているが、結局 「〜もがな」という望みの表現は、現実は逆に 「憂きことしげし」という状態であるということを表わしている。 「憂きこと」が 「しげし」という歌の一覧については 550番の歌のページを参照。 「もがな」という言葉を使った歌の一覧は 54番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/01 )   
(改 2004/02/25 )   
 
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