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       みちのくのうた 読人知らず  
1090   
   をぐろさき  みつの小島の  人ならば  みやこのつとに  いざと言はましを
          
     
  • つと ・・・ 土産 (苞)
  
「をぐろさき」の 「みつの小島」が人ならば、都の土産に、さあ一緒に行こう、と言うのだが、という歌。 「をぐろさき」および 「みつの小島」の所在は不明。

  "つと" は 55番の素性法師の桜の歌に「手ごとに折りて いへづとにせむ」とあるものと同じ言葉。ただ、この 「みちのくうた」では、 "人ならば" という言葉が強く、 "いざと言はまし" という部分も、怪しい人攫いの猫なで声のようで、 童謡 「赤い靴」(作詞:野口雨情 1921)が連想される。 「〜ましを」という言葉を使った歌の一覧は 236番の歌のページを参照。

 
( 2001/12/06 )   
(改 2004/02/23 )   
 
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