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       みちのくのうた 読人知らず  
1088   
   陸奥は  いづくはあれど  塩釜の  浦こぐ舟の  綱手かなしも
          
     
  • いづくはあれど ・・・ どこも良い所はあるけれど
  • 綱手 ・・・ 舟を引くためのロープ
  • かなし ・・・ いとおしい
  
陸奥の名所としては、他にもいろいろ良い所はあるがあるが、塩釜の浦を漕ぐ舟が綱で牽かれてゆく様は、胸にせまる情景である、という歌。何故それほどその情景に心を打たれるのかが、少しわかりづらいが、美しいイメージということなのであろう。

  「塩釜の浦」は、現在の宮城県の松島湾。 「かなし」という言葉を使った歌の一覧は 578番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/19 )   
(改 2004/02/23 )   
 
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