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       かへしもののうた 読人知らず  
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   君が代は  かぎりもあらじ  長浜の  真砂の数は  読みつくすとも
          
     
  • 真砂 ・・・ 砂の歌語
  
今の帝の御代は限りなく続いてゆくでしょう、たとえ「長浜」の砂の数を数え尽くすとも、という歌。

  左注に 「これは仁和の御べの伊勢の国のうた」とある。 「仁和の御べ」とは光孝天皇の大嘗会のこと。地名としての "長浜" の場所は不明。他の歌と同じく左注によれば、伊勢の国のどこかの浜辺を指しているのであろう。仮名序の 「たとへ歌」の例には、

    わが恋は よむともつきじ 荒磯海の 浜の真砂は よみ尽くすとも

という同じようなかたちの歌がある。  「あらじ」という言葉を使った歌の一覧は 934番の歌のページを参照。また、「かぎり」という言葉を使った歌の一覧は 187番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/22 )   
(改 2004/02/23 )   
 
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