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       題しらず 読人知らず  
1057   
   なげきをば  こりのみつみて  あしひきの  山のかひなく  なりぬべらなり
          
     
  • なげき ・・・ 投げ木 (=焚き木)
  
「なげき」を切っては積んでゆくと、山の峡が埋もれるばかり、それほどの量の 「なげき」に、この身はまるで生きる甲斐もなくなってしまったようだ、という歌。

  「投げ木−嘆き」を掛け、木を樵るために入る山とのつながりから 「山の峡(かい)」と、「〜し甲斐がある」という意味の 「効(かい)」を掛けている。「山の峡」は山と山の間の狭くなった部分で、ここでは谷と考えてもよさそうである。 「山のかひ」の歌としては、「山のかひある 今日にやはあらぬ」という 1067番の歌が思い出される。

  「べらなり」という言葉を使った歌の一覧については 23番の歌のページを参照。また、この歌の 
「積む」というイメージから連想されるのは次の大歌所御歌である。

 
1069   
   新しき  年のはじめに  かくしこそ  千歳をかねて  楽しきをつめ  
     
        ただし、該当の 「つめ」の部分は、契沖「古今余材抄」で 「へめ」が誤写された可能性があるという説が示されている。

 
( 2001/12/07 )   
(改 2004/02/20 )   
 
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