Top  > 古今和歌集の部屋  > 巻十五

       題しらず 凡河内躬恒  
750   
   我がごとく  我を思はむ  人もがな  さてもや憂きと  世をこころみむ
          
     
  • さても ・・・ それでも
  
自分が恋しく思うように、あなたも私のことを思ってくれればいいのに、それでもまだこの世が辛いものなのかどうか試してみたい、という歌。

  ねじくれた言い方で、「だから、ねえ、少しは心にかけてくれないか」という物言いは、 568番の「玉の緒ばかり あはむと言はなむ」という藤原興風の歌を思い出させる。 「もがな」という願望の連語を使った歌の一覧については 54番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/26 )   
(改 2004/02/06 )   
 
前歌    戻る    次歌