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       題しらず 読人知らず  
721   
   淀川の  よどむと人は  見るらめど  流れて深き  心あるものを
          
        淀川の 「淀」という言葉のように不活発で、まるで気がないように見えるでしょうが、ずっと長く一緒にいたいという深い心があるのがわかりませんか、という歌。 "流れて" には 「永らえて」ということを掛けている。

  一つ前の 720番の歌から川が 「淀む」という「相手の所に足しげく通わない」イメージを引き継ぎ、物は言いようで、「心は決して離れていませんよ」ということを言っている歌である。

 
( 2001/12/10 )   
(改 2004/01/15 )   
 
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