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       題しらず 読人知らず  
173   
   秋風の  吹きにし日より  久方の  天の河原に  立たぬ日はなし
          
        古今和歌集の配列では、この歌から七夕関係の歌群がはじまるが、そのはじめのこの歌は、次の貫之の歌からうまく岸辺のイメージの引継がれている。

 
170   
   川風の   涼しくもあるか  うちよする    浪 とともにや  秋は立つらむ
     
        歌の内容は、秋の風が吹くようになってから、七月七日を待って天の河のほとりに立たない日はない、という牽牛(彦星)と織女(織姫)の立場となって詠まれた歌である。

  「待つ」というイメージを強く受け取れば織女側の歌であろうが、次のような牽牛側の歌を見ると、どちらとも言えるような気がする。天の河をはさんで両岸での唱和と見ても面白いかもしれない。

 
177   
   天の河   浅瀬しら浪  たどりつつ  渡りはてねば  明けぞしにける
     
         「秋風」を詠った歌の一覧は 85番の歌のページを、「久方の」という枕詞を使った歌の一覧は 
269番の歌のページを参照。

 
( 2001/10/10 )   
(改 2004/03/11 )   
 
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