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     巻二十  大歌所御歌・神遊びのうた・東歌

 1069  新しき 年のはじめに かくしこそ 千歳をかねて 楽しきをつめ  読人知らず
   トタタタト。トタタタタタタ、タトトトト。タトトトタトト。トタタトトトト。
 1070  しもとゆふ かづらき山に 降る雪の 間なく時なく 思ほゆるかな  読人知らず
   トタタタト。トタタタタタタ。タトトトト。トタトトタトト、トタタタトトト。
 1071  近江より 朝立ちくれば うねの野に たづぞ鳴くなる 明けぬこの夜は  読人知らず
   タトトトト。タトトタタトト。タトトトト。タトトトタトト、トタタトタタト。
 1072  水くきの 岡のやかたに 妹とあれと 寝ての朝けの 霜の降りはも  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタタタ、トタトタトト。トタトトタタタ、トタタトタトト。
 1073  しはつ山 うちいでて見れば 笠ゆひの 島こぎ隠る 棚なし小舟  読人知らず
   トタタタタ。トタタトトタトト。トタタタタ。トタトタタタト。トタタタタトト。
 1074  神がきの みむろの山の さかき葉は 神のみまへに しげりあひにけり  読人知らず
   トタトトト。トタタタタタタ。トタタトト。タトトトタタタ、トタタトタトトト。
 1075  霜やたび 置けど枯れせぬ さかき葉の たち栄ゆべき 神のきねかも  読人知らず
   トタタトト。トタトトタタト、トタタトト。トタタタタタト。タトトタトトト。
 1076  まきもくの あなしの山の 山びとと 人も見るがに 山かづらせよ  読人知らず
   トタタタタ。タトトトトタト。トタタタタ。トタタタトトト、トタタトトタト。
 1077  み山には あられ降るらし と山なる まさきのかづら 色づきにけり  読人知らず
   トタタタト。トタタタタタト、タトトトト。タトトトトトト。トタタタタタト。
 1078  陸奥の 安達の真弓 我が引かば 末さへよりこ しのびしのびに  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタタタ。タトトタト。トタタトタトト。トタタタトトト。
 1079  我が門の いたゐの清水 里遠み 人しくまねば み草おひにけり  読人知らず
   タトトトト。トタタタタトト。トタタタト。トタトトタトト、トタタトタトトト。
 1080  ささのくま ひのくま川に 駒とめて しばし水かへ かげをだに見む  読人知らず
   トタタタト。トタタタトトト。タトトトト。タトトトタタタ、タトトトトタト。
 1081  青柳を 片糸によりて うぐひすの ぬふてふ笠は 梅の花笠  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタタトト、トタトトト。タトトトタトト。トタタトタタタ。
 1082  まがねふく 吉備の中山 帯にせる 細谷川の 音のさやけさ  読人知らず
   トタタタト。タトトトタタタ、タトトタト。トタタタトトト。トタタトタタト。
 1083  みまさかや 久米のさら山 さらさらに 我が名は立てじ 万代までに  読人知らず
   トタトトト。タトトトタタタ、トタタタタ。タトトトトタト。トタタタタトト。
 1084  美濃の国 せきの藤川 絶えずして 君につかへむ 万代までに  読人知らず
   タトトトト。タトトトタトト、タトトトト。トタタトタタト、トタタタタトト。
 1085  君が代は かぎりもあらじ 長浜の 真砂の数は 読みつくすとも  読人知らず
   トタタタタ。トタタトタトト。トタタタタ。トタタタタトト。トタタタトトト。
 1086  近江のや 鏡の山を 立てたれば かねてぞ見ゆる 君が千歳は  大友黒主
   トタタタタ。トタタタタタト。タトトトト。タトトトトタト。トタタタトトト。
 1087  阿武隈に 霧立ちくもり 明けぬとも 君をばやらじ 待てばすべなし  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタタト。トタトトト。トタタトタトト。タトトタトトト。
 1088  陸奥は いづくはあれど 塩釜の 浦こぐ舟の 綱手かなしも  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタトト。トタトトト。トタトトタトト。トタタトタタト。
 1089  我が背子を みやこにやりて 塩釜の まがきの島の 松ぞ恋しき  読人知らず
   タトトトト。トタタタタトト。トタトトト。トタタタタタタ。タトトトタタト。
 1090  をぐろさき みつの小島の 人ならば みやこのつとに いざと言はましを  読人知らず
   トタタトト。タトトトタタタ、トタタトト。トタタタタトト。タトトトタタトト。
 1091  みさぶらひ みかさと申せ 宮城野の この下露は 雨にまされり  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタトト。トタタタタ。トタタタトトト。タトトトタタト。
 1092  最上川 のぼればくだる 稲舟の いなにはあらず この月ばかり  読人知らず
   トタタトト。トタタトトトト。トタタタタ。タトトトタトト。トタタタタトト。
 1093  君をおきて あだし心を 我がもたば 末の松山 浪も越えなむ  読人知らず
   トタタタトト。タトトトタタト、タトトタト。トタタタタトト、トタトトタタト。
 1094  こよろぎの 磯たちならし 磯菜つむ めざしぬらすな 沖にをれ浪  読人知らず
   トタタタタ。トタタタタタト。トタトトト。タトトトタタト、トタタタトトト。
 1095  つくばねの このもかのもに かげはあれど 君が御影に ますかげはなし  読人知らず
   トタタタタ。トタタタトトト、タトトタトト。トタタタタタタ、トタタトトタト。
 1096  つくばねの 峰のもみぢ葉 落ちつもり 知るも知らぬも なべてかなしも  読人知らず
   トタタタタ。タトトトタタト、トタタタト。トタトトタトト、タトトトタタト。
 1097  甲斐がねを さやにも見しか けけれなく 横ほりふせる 小夜の中山  読人知らず
   トタタタタ。タトトトタトト。トタタタト。トタタタトタト。タトトトタタタ。
 1098  甲斐がねを ねこし山こし 吹く風を 人にもがもや ことづてやらむ  読人知らず
   トタタタタ。トタトトタトト、タトトトト。トタタトタトト。トタタタトタト。
 1099  をふのうらに 片枝さしおほひ なる梨の なりもならずも 寝てかたらはむ  読人知らず
   トタタトトト。トタタトタタト、タトトトト。タトトトタトト、トタトトタタタト。
 1100  ちはやぶる 賀茂のやしろの 姫小松 よろづ世ふとも 色はかはらじ  藤原敏行
   トタタタト。タトトタトトト、トタタトト。トタタタタトト。トタトトタタタ。

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