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       題しらず 読人知らず  
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   梅の花  咲きてののちの  身なればや  すきものとのみ  人の言ふらむ
          
        花の咲いた後の身だからか、私のことを「好き者」とばかり人が言う、という歌。

  「実」に 「身」を掛け、「酸き物」に 「好き者」を掛けており、梅干のイメージがあるのでわかりやすい駄洒落の歌である。 「咲きての後の身」という部分に 「老い」のイメージが詠み込まれている。若い頃は 「恋多き女」などと言われるが、歳をとると 「色ボケ」などと言われるという感じか。

 
( 2001/11/29 )   
(改 2004/02/20 )   
 
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