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       題しらず 読人知らず  
944   
   山里は  もののわびしき  ことこそあれ  世の憂きよりは  住みよかりけり
          
        山里での生活は物わびしいことではあるが、それでも都でのわずらわしい暮らしよりは住みよいものだ、という歌。

  「わびし」という言葉を使った歌の一覧は 8番の歌のページを参照。基本的には続く 945番の惟喬親王の「住めば住みぬる 世にこそありけれ」という歌と同じ気持ちであろうが、 "ことこそあれ" という字余りの伸ばし方が 「山里」のゆっくりした時間の流れの感じに合っているように思われる。 "住みよかりけり" という部分は、次の忠岑の歌を思い出させる。

 
917   
   住吉と   海人は告ぐとも  長居すな  人忘れ草  おふと言ふなり
     

( 2001/12/07 )   
(改 2004/02/05 )   
 
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