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       題しらず 読人知らず  
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   あふことの  もはら絶えぬる  時にこそ  人の恋しき  ことも知りけれ
          
     
  • もはら ・・・ まったく
  
逢うことがもうまったくなくなって、完全に別れてしまった時にこそ、あなたを恋しく思う気持ちがあったことを知りました、という歌。 この歌以外に「もはら」という言葉を使った歌はない。

  雪の中の松を詠った 340番の「年の暮れぬる 時にこそ つひにもみぢぬ 松も見えけれ」という読人知らずの歌が思い出される。

 
( 2001/10/31 )   
(改 2004/01/22 )   
 
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