Top  > 古今和歌集の部屋  > 巻十二

       寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた 紀友則  
565   
   川の瀬に  なびく玉藻の  み隠れて  人に知られぬ  恋もするかな
          
     
  • 玉藻 ・・・ 藻の美称
  • み隠れて ・・・ 水に隠れて (水隠る)
  
川の瀬になびく藻のように身を隠し、人に知られぬ恋もすることかな、という言葉通りの歌。 "み隠れて" の「み」には「水」と「身」が掛けられているとされる。 "川の瀬に  なびく玉藻" という表現からは、浅瀬の透明な水の下でゆれる水草のイメージが想起され、美しい歌である。

  「人知れぬ恋」の歌は、496番の 「末摘花」の歌などがあるが、次の貫之春歌はこの友則の歌と同じ 「人に知られぬ」というフレーズを使っており、並べて見るとそれぞれの歌が引き立って見えるような気がする。 「人知れぬ恋の思ひ」を詠った歌の一覧は 496番の歌のページを参照。

 
94   
   三輪山を  しかも隠すか  春霞  人に知られぬ   花や咲くらむ
     
        「恋もするかな」という言葉を使った歌の一覧は 490番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/01 )   
(改 2004/03/14 )   
 
前歌    戻る    次歌