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       寛平の御時きさいの宮の歌合せによめる 源宗于  
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   ときはなる  松の緑も  春くれば  今ひとしほの  色まさりけり
          
     
  • ときはなる ・・・ 不変な
  源宗于(むねゆき)は生年不詳、没年939年。光孝天皇の孫で是忠親王の子。894年従四位下、897年従四位上、939年正四位下。古今和歌集にはこの歌を含めて六首が採られている。

  
常緑の松の緑も春になれば、よりいっそう色が鮮やかになる、という歌でシンプルだが姿のよい歌である。春歌上に置かれているが、賀歌であってもおかしくない。 「つひにもみぢぬ 松も見えけれ」と詠う 340番の読人知らずの歌と共に見たい。
 
( 2001/09/19 )   
 
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